2009年02月20日

飛行船四方山話(107): 全金属製非硬式飛行船

[区分] 一般・歴史
[難易度]上級

[問題]
航空史上特異な飛行船が建造されたことがありました。
全金属製ですが、硬式ではなく軟式のように浮揚ガスの内圧で外形を維持するものでした。
この飛行船は浮揚したのでしょうか?

 1. 試運転で、ただ一回浮揚に成功した
 2. 10年間無事故で維持されたのち解体された
 3. 試運転でヘリウムガスが漏洩し浮揚できなかった
 4. 建造の最終段階で不具合が発見され放置・廃棄された

[答] 2

[解説]
この飛行船は米海軍の「ZMC-2」です。
デトロイトのエアクラフト・デベロップメント社で製作されたもので、全長45.5m、最大直径16m、ガス容量640立方mの船体は厚さ0.2mmのアルミニューム外皮で覆われていましたが、硬式飛行船ではなく、ヘリウムの内圧で形状を維持していました。エンジンはライト・ワールウィンド220馬力を2基搭載していました。
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」が霞ヶ浦に到着した1929年8月19日に初飛行を行い、そのまる十年現役を務め、満10年目の1939年8月19日に最後の飛行を行って1941年に解体されています。
船名「ZMC-2」の ”MC”はメタル・クラッドを表しています。

ツェッペリンの「LZ1」の前に浮揚したと言われるシュヴァルツの飛行船は金属製硬式飛行船で船体内部の区画分割はされていましたが、ガス嚢は用いられず水素が直接充填されていたと言われています。

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