2005年07月06日

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(ブルーネル:6) グレート・ブリテン

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「グレート・ブリテン」は大西洋を初めて渡ったスクリュープロペラ装備の鉄船としてよく知られている。

鉄製の船体も、蒸気機関も、スクリュープロペラも「グレート・ブリテン」が最初に適用したものではない。
彼が偉大なのは、それらを組み合わせて実用化し、社会に貢献したことである。

(私はベル研究所のショックレー、バーデン、ブラッデンらによるピン接触型トランジスターの増幅機能の発見は、ノーベル賞受賞(1956年受賞)に値する偉大な発見だと思う。
同時に、ピン接触型から接合型・プレーナー型とトランジスターの実用化研究に貢献した多くの研究者も相応に評価されてしかるべきだと思うし、集積回路のアイデアを提案したダンマーや、それを実現したTI社のキルビーの研究成果がインテル社のマイクロコンピューター実用化の素地を築いたと思っている。)

「グレート・ブリテン」は「グレート・ウェスタン」大西洋横断の半年後に、第2船として建造を計画された。
総トン数は3443トンと一回り大きくなった。

船体構造の設計はグッピーとパターソンが担当した。パターソンが船体設計を行い、グッピーとブルーネルが構造強度のチェックを行ったようである。

木造船に較べてデッドウェイトが有利という比較検討もなされた。
既存の沿岸用鉄船を調査し、大きな技術的課題は腐食と船底汚染(付着海藻の成長が早い)であることも調べて対策を講じている。
外板は2列リベットで接合された。
新しい素材による新工法は、切断・鋲打ちなど多くの技能者の養成も必要としたことであろう。

肝心のスクリュープロペラは当初、竹とんぼの羽のような平板ののもを6翅組み合わせていたが、1845年の第2回リバプール・ニューヨーク往復で触底損傷し、その復旧工事で現在使用されているものに近い、ひねりのついた4翅のものに取り替えられている。

この船は現存しており、最も近代的汽船の原型に近いと思われるのに公表されている図版が少ない。
桁外れの巨大船でもないし、大西洋横断記録に絡むことがなかったからであろう。

「グレート・ブリテン」の略歴や現状については「ブルーネル・APPENDIX1」を参照されたい。

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