2005年10月19日

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(飛行艇の時代:APPENDIX−4) スーパーマリンS6B

S6B.jpg

この切手はガンビアで発行された「スーパーマリン S6B」の小型シート2種のうちの一枚である。

飛行艇を含む水上機は当初、陸上機には必要のないフロートなどの付加物による抵抗が大きく、性能面で著しく見劣りしていた。

フランス人ジャック・シュナイダーはこれを見て、水上機レースを始めた。
シュナイダー杯レースである。

3回連続して優勝した国にトロフィーが授けられ、レースはその時点で終了することになっていた。
参加したのは英・米・仏・伊の各国であった。

1913年に第1回大会がモナコで行われたが、開催地はベニス・サザンプトンなど欧州各地で行われた。

第1回はフランスのドペルデュッサン単葉機で優勝したがそのときの平均時速は72.6km/時であった。

このコンテストにより、水上機の性能は飛躍的に向上し、1931年の大会でイギリスのスーパーマリンS6B(上掲写真)は平均時速547.3km/時を記録したが、直後に別のS6Bが655km/時の世界記録を出している。
この大会には間に合わなかったが、イタリアのマッキMC72は1934年に時速709.209km/時の記録を樹立した。
この記録は今日に至るまで破られていない。

英国は1927年と1929年大会にも連勝していたので、シュナイダートロフィーの永久保持国となった。

これらの機体は現在も航空博物館などで保存展示されている。

シュナイダーカップの水上機性能向上に寄与した功績は絶大であった。


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