2005年12月04日

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(飛行船:24) モレタニアの切手

西アフリカのモレタニアで発行されたツェッペリン飛行船のシリーズ切手である。


LZ4.jpg


「LZ4」は「LZ1」「LZ2」より大型で、スイスへの往復飛行のあと、24時間飛行もこなし順調であった。
この切手は格納庫の前で浮揚した様子が描かれている。
「LZ4」は気候の急変により爆発炎上してしまった。
無一文になったツェッペリンのもとに全国から寄付金が寄せられた。
ツェッペリンを再起させた寄付金は10万マルクの大口もあれば幼い少女の7プェニヒもあったという。


LZ10.jpg


「LZ10」は「シュヴァーベン」と命名され、最初に遊覧飛行を行った飛行船である。
船内の料理にはフォアグラやキャビアが出され、ドイツやフランスの高級ワインが用意されたと言う。
描かれている人物はツェッペリン伯の後継者エッケナー博士である。


LZ13Helgoland.jpg


「LZ13」は「ハンザ」と呼ばれた。
「LZ10(シュヴァーベン)」「LZ11(ヴィクトリア・ルイゼ)」「LZ17(ザクセン)」と共に遊覧飛行でツェッペリン飛行船会社の収益に寄与した。
ヘルゴランド沖を飛行中の図である。


LZ120.jpg


「LZ120」は「ボーデンゼー」と名付けられた。
第一次大戦後に初めて建造された旅客用飛行船である。
フリードリッヒスハーフェン・シュターケン間往復の定期便に用いられていたが、大戦の賠償としてイタリアに引き渡され「エスペリア」となったことは前回述べた通りである。
描かれている人物はツェッペリン飛行船の主任設計者デューア博士である。


LZ127Washington.jpg


「LZ127」は最も有名な「グラーフ・ツェッペリン」号である。
アメリカに何度か往復しているが、ここではワシントン上空を飛行する姿が描かれている。
絵がリアルで痩馬が目立つが、光線の加減ではそうであっただろうと思う。


LZ130Alps.jpg


「LZ130」は「グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」と命名されたがニューヨーク郊外のレークハーストで爆発炎上した「LZ129:ヒンデンブルク」と同型である。
「ヒンデンブルク」はヘリウムを使えなかったので水素ガスが充填されたが比重の差をコンペンセートするためにグランドピアノを搭載したと言われるが事故の後完成した「LZ130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」には計画通りヘリウムガスが充填された。
しかし、エッケナーは旅客を乗せての運航は認めなかったので試験飛行のみで解体されてしまった。

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