2006年09月02日

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(飛行船:97) 取りあげられた飛行船達

MythosZeppelin.jpg

H.G.クノイゼルの『ツェッペリンの伝説』には実際に建造された硬式飛行船160隻余りの中から15隻(ドイツ9隻、イギリス2隻、アメリカ4隻)が取りあげられている。

それらの船名は「LZ4」「LZ5」「LZ6」「LZ76」「LZ104」「LZ120」「LZ127」「LZ129」「LZ130」「R34」「R101」「ZR1」「ZR3」「ZRS4」「ZRS5」である。

基本的に1隻について章を立てているが2隻で1つの章としているものもあって全体では14章になっている。
「LZ5/LZ6」のように同じ国の組み合わせも「LZ76/R34」のような違う国の組み合わせもあり、「ZRS4/ZRS5」のように同型船を一括している章もあれば「LZ129」「LZ130」のように別章を立てている場合もある。

また、それぞれの章に章番はつけていない。
そのあとに年表、参考文献、略号解説、索引が続く。

今回はそれぞれの章のタイトルと副題を紹介し、それぞれの飛行船については別途取りあげることにする。

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LZ4(1908) 9
無用の手段による早すぎた試み(Verfruehter Versuch mit untauglichen Mitteln)
マインツへの飛行とその結末(Die Fahrt nach Mainz und ihre Folgen)

LZ5/6(1909) 20
ツェッペリンでベルリンへ(Nach Berlin im Zeppelin)
街路の梨の木(Ein Birnbaum steht im Weg)

LZ104(1917) 26
長距離飛行の戦略的失敗(Strategischer Misserfolg einer Dauerfahrt)
単純な実験、飛行船に救われた植民地(Naiver Versuch, eine Kolonie mit dem Luftschiff zu retten)

LZ76/R34(1916/1919) 33
盲目のテロと盲目の乗客(Blinder Terror - blinder Passagier)
ドイツの爆弾 英国の大勝利(Deutscher Bomben - britischer Triumph)

LZ120(1919)  41我を助けよ、誰か!(Rette sich, wer kann!)
スチュワードは駄目になった船を見捨てた(Der Steward verlaesst das strauchelnde Schiff)

ZR1(1923−1925) 48
「星達の妹」は天から落ちる(Die "Tochter der Sterne" faellt vom Himmel)
飛行船の乗組員は墜落した(Eine Luftschiffbesatzung wird ins Verderben geschickt)

ZR3(1924) 54
安全第一(Safety first)
ヒューゴ・エッケナーは人々の合意を実践した(Hugo Eckener praktiziert Voelkerverstaendigung)

LZ127(1928−1937) 65
生き残りの芸術家(Ueberlebenskuenstler)
成功は災難を忘れさせる(Erfolge lassen Pannen vergessen)

R101(1930) 96
フランスに墜落(Absturz ueber Frankreich)
イギリス貴族が自分の死刑宣告をした(Britischer Lord faellt sein eigenes Todesurteil)

ZRS4/ZRS5(1931−1935) 99
誰が沈没の責任を担うのか?(Wer traegt die Schuld am Untergang?)
アメリカのプライドが海に沈んだ(Amerikas Stolz versinkt im Meer)

LZ129(1936/1937) 108
威信の具現(Das Prestigeobjekt)
ナチのプロパガンダに奉仕した「ヒンデンブルク」(Die "Hindenburg" im Dienste der NaZipropaganda)

LZ130(1938/1939) 126
無線測位航行で(Auf Funkortungsfahrt)
見せかけの機関故障で国境侵犯を正当化(Simulierte Motorschaeden rechtfertigen Grenzverletzungen)

邦訳にあまり自信がないので原文を括弧で付けておいた。

章の行端の数字は目次の頁である。


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