2007年05月16日

*** 当ブログは2014年5月末に引っ越しました…新しい「紺碧の海」はこちらです ***

(飛行船:326) 丁亥飛行船紀行(12) メーアスブルクの博物館訪問

F_Stadtbahnhof1.jpg

爽やかに4月30日月曜日の朝を迎えた。

予定では今日の14時10分からツェッペリン飛行船で1時間の遊覧飛行になっている。
午前中、時間があるので昨日まで8日間休館であったメーアスブルクの私設博物館(ハインツ・ウーバン氏の膨大なコレクションを展示し公的資金援助なしに運営されている)を再訪することにした。

ここからメーアスブルクにはバスも鉄道も連絡している。

駅前のバス乗り場で時刻表を見ると1時間に2本程度あるらしい。
バスが来たが、若者の団体らしいのが乗り込んでとても座れるような状況ではない。

駅に行ってみた。
ヨーロッパの駅は日本と違って自由にプラットホームに入れるし、自転車も持ち込める。

F_Stadtbahnhof2.jpg

上りホームにも下りホームにも人はちらほら居る。
しかし、時刻表を見てもどの列車に乗ればいいのかよく判らない。

結局、タクシーで行くことにした。
距離にして10数キロである。

タクシー乗り場は宿舎の前にあり、いつもは沢山待っているが時間帯が悪いのか1台も居ない。

我々の後に来た若者は携帯電話で呼んだようであった。

程なく陽気な若者の運転するタクシーが来た。

行き先を告げて街から外れると、対向車線は長い渋滞である。
春の観光シーズンなのであろう。

道中、運転士はよく話しかけていた
「日本のどこから来たのか?」
「広島」
「広島の街の人口は?」
「100万くらい」
「大きい街だね」
・・・・・

ちなみにフリードリッヒスハーフェンは約5万5千人、メーアスブルクは5千5百人くらいだそうである。

途中にある湖畔のキャンプサイトにはドイツ中から来たのではないかと思われる100台以上のキャンピングカーで溢れていた。

帰りが渋滞に巻き込まれ、フライトに遅れてはいけないのでメーアスブルクの城門の外で待って貰って旧城のツェッペリン博物館に向かった。

AltesSchloss1.jpg

ここは今日も観光客で賑わっていた。

EINGANG.jpg


MeersburgPoster.jpg

旧城の傍の小さな博物館である。

管理人は婦人であった。

日本人と見ると大歓迎してくれた。
「ヤパーナー。ヤパーナー」と言って他の見学者そっちのけで対応してくれた。

「ついてきて」と言って狭い館内を連れ回し
「これが霞ヶ浦で貰ったもので・・」とか「これが日本のツェッペリンNT」とか説明してくれた。

珍しい絵葉書と書籍を2〜3冊求めた。

showcase.jpg

館内は撮影禁止であったがわざわざ日本から来たのだからと許可してくれたので入り口の陳列を1駒撮らせて貰った。

タクシーは待っていてくれた。

小さい街なのでタクシーはオンデマンドで電話で呼ぶものらしい。
さすがはプロドライバーである。
葡萄畑のなかをすいすいと走ってくれた。

この辺りはサイクリングが盛んで街中も郊外も、老若男女自転車で走り回っている。
自転車専用道もあるが、街中の歩道にも自転車専用レーンが塗り分けられている。

東の街外れに鉄道線路と平行して滑走路が延びている。
フリードリッヒスハーフェン空港である。

ドライバーが笑って説明してくれたが一応、国際空港で日に1便程度発着しているらしい。

軽飛行機が頻繁に発着している。
駐機している飛行機のなかには水陸両用機のような尾翼の跳ね上がったものも居た。

LZ_NT07_Mainau_paint1.jpg

その近くにいるマストカーにツェッペリンNT07型飛行船が繋留されていた。
4月30日、11時半であった。

大きな女が寝そべっている線描きにパイナップルなどの果物が描かれている。
マイナウ2007と言う文字も見える。

今年はマイナウ島の観光年らしい。

ZLT1.jpg

この飛行場に隣接してツェッペリン飛行船技術株式会社(ZLT:Zeppelin Luftschifftechnik GmbH & Co.KG)の工場がある。

ツェッペリンNTがすっぽり入る格納庫もあった。

DZR1.jpg

その前に天幕造りの建物があり、DZRの幟が風にはためいていた。

この飛行船の遊覧飛行を実施しているドイツ・ツェッペリン運航会社である。

この日予定されていたフライトは14時10分で、搭乗1時間前にチェックインの予定である。

ドアは開いているが少し様子を見ていても人の出入りもない。

早すぎるのだと少し近くを散歩して時間を潰すことにした。

市道の向かい側には大きなフリードリッヒスハーフェン・メッセがあり、何か大きな催し物をやっている様子である。

F_tunnel.jpg

市道を潜ってメッセに近付いて行った。

Flower_on_fence.jpg

何か大きな自動車関係の展示会のようであった。

このとき、Jの持っている携帯が鳴った。

あちらこちら探し回ってやっと繋がった電話の内容は「本日のフライトは風のため中止」の連絡であった。

Jが出先で連絡がとれるように準備してくれた携帯電話がなかったら連絡がとれなかったと思う。

そう言えば先ほど、遊覧飛行している筈なのになぜ繋留しているのだろうと思った。整備しているにしては人影がなかった。

旅行社からの連絡では、明日の第1便に乗って貰えるように検討中であるが、3時以降にならないと判らないという。

そうであろう。キャンセル待ちが数ヶ月とか1シーズンとか聞いたことがある。

DZRはすぐそこであるが個人で掛け合ってどうなるものでもない。
旅行社に任せてメッセのショウを見ることにした。


Comment on "(飛行船:326) 丁亥飛行船紀行(12) メーアスブルクの博物館訪問"

"(飛行船:326) 丁亥飛行船紀行(12) メーアスブルクの博物館訪問"へのコメントはまだありません。