2008年09月07日

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163隻の硬式飛行船の個別要目/経歴

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最近、相次いで手許に届いた洋古書の調査に時間を費やしている。

ブルックスの「ツェッペリン:硬式飛行船(英文)」には英米独仏4ヵ国で建造された163隻の硬式飛行船の個別要目が載っており、フォン・シラー船長の「ツェッペリン(独文)」の付録にはフリードリッヒ・シュタール中将が定期刊行物「画報・航空世界」の1920年版で公表した「ツェッペリン飛行船製造社の全建造船一覧表」が添附されている。

その何れも、内容が詳細を極めるのである。

ブルックスの著書では、各飛行船の発注者、建造工場、主任設計者、設計開始/建造開始年月、主構造部材の材質、船体縦通材の本数、メインフレーム間隔、エンジンの形式・型番まで掲載されている。

シュタールの一覧表では、詳細な数値データは勿論のこと、試作船/陸軍船/DELAG船/海軍船の別、歴代飛行船指令、動力伝達機構、操船手段、ゴンドラ間通路の構造方式などが含まれる。
特に各飛行船の指令は貴重なデータである。

フォン・シラーの著書では、上記以外に主要飛行について15人の操機手、ヘッドウェイター、司厨長、ボーイに至るまで掲載され、ツェッペリン飛行船の発着した発着場はLZ127が、2度目の訪米飛行を試みてスペインでエンジントラブルを起こし、不時着したフランスの発着場まで格納庫の寸法まで掲載されている。

少々時間が掛かるが、他の資料も参照しながら各飛行船個別の要目と経歴をまとめようとしているところである。

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