2009年02月19日

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飛行船四方山話(106): 飛行船から発進し着陸した飛行機

飛行船から初めて発進した飛行機

[区分] 運航・空中発進
[難易度]上級

[問題]
初めて飛行船から飛行機を発進させて地上の空港に着陸を成功させたのはどこの国でしょうか?

 1. アメリカ合衆国
 2. イギリス
 3. ドイツ
 4. フランス

LZ126atFriedrichshafen.jpg

[答] 1

[解説]
初めて飛行船に搭載された飛行機に乗り込んで発進し、地上の飛行場に着陸したのはアメリカ海軍のパイロットです。
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」が世界周航途上、ロサンゼルスからゴールに設定されたレークハーストに向かって飛び立った1929年8月27日、アクロン上空の「ZRⅢ:ロサンゼルス」に吊り下げられた小型機に乗り移ったC.M.ボルスター中尉は母船から発進し、隣接するクリーブランドのマニシバル空港に着陸したとギネスブックに記録されています。
「ZRⅢ:LZ126」は賠償飛行船としてフリードリッヒスハーフェンのツェッペリン飛行船製造社で建造されましたが、軍用飛行船を建造することは連合国により禁止されていたので旅客用飛行船として建造され、アメリカに空輸されたあと、浮揚ガスは水素からヘリウムに入れ替えられました。
従って「ZRⅢ」に着脱用フックを取り付けたりする改装はグッドイヤー・ツェッペリン社や米海軍が行ったものです。
この一連の実験の結果、「ZRS4:アクロン」、「ZRS5:メーコン」に3〜4機の防御用戦闘機が搭載されることになりました。

飛行船から飛行機を発進させ、あるいは飛行船に着船させる実験はドイツでもイギリスでも繰り返し実験されています。

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