2009年02月24日

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飛行船四方山話(111): 伯爵夫人と飛行船

ツェッペリン伯爵夫人は飛行船に乗ったことがあるのだろうか・・。

[区分] 一般・人物
[難易度]中級

[問題]
ツェッペリン伯爵夫人イザベラは伯爵を支えたことで知られていますが、飛行船に乗ったことがあるのでしょうか?

 1. 飛行船は地上から見るだけで乗ったことはない
 2. マンツェルの格納庫でゴンドラに乗ったことがある
 3. 伯爵と、娘のヘラと、デューア技師などと体験飛行したことがある
 4. 希望すれば何時でも飛行船に乗ることが出来た

Ansichtskarte1.jpg

[答] 3

[解説]
フェルディナンド・ツェッペリン伯爵夫人イザベラは、バルト海地方の貴族ヴォルフ家から嫁いで来ました。
伯爵が軍役をやめ飛行船の開発に没頭している頃から影で支えていたと言われています。
最初の飛行船「LZ1」の飛行終了後飛行船を解体し、そのために設立して伯爵自身が資本金の半分以上を出資した会社も解散しています。
次の飛行船建造を建造するまで4年以上も資金集めに奔走し、デューア技師に給与を支払えない状態もあったようですが、その「LZ2」も最初の飛行で破壊してしまいました。「LZ2」の残材を利用して「LZ3」を建造しましたが、その頃伯爵家は無一文になり、イザベラのバルトの土地も抵当に入れたと言われています。
伯爵も夫人の苦労に報いようとしたのか、1907年9月26日に、イザベラと一人娘のヘラと甥のマックスとともに「LZ3」に載せてボーデン湖周辺を飛んでいます。
このときデューア技師や地元の職人も乗っていたようです。
ここに載せた葉書にはイザベラの美しい筆跡で、とても嬉しそうに空から訪れた街の様子などが記されています。
このとき一緒に乗船したヘラは、のちにシーボルトの子孫と結婚しその養子がシーボルト協会の会長を務めていました。

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