2009年02月27日

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飛行船四方山話(114): 南米航路の航空郵便

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ツェッペリンは航空郵便にも多大の寄与をした・・。

[区分] 業務・郵便業務
[難易度]中級

[問題]
ツェッペリン飛行船は国内、国際とも郵便支援業務に大きな役割を果たしています。
南米定期便では1934年には全部で75万通もの郵便物を運んでいます。1935年に運搬した郵便物はおよそ何万通だったでしょうか?

 1. 70万通
 2. 80万通
 3. 90万通
 4.100万通

[答] 3

[解説]
ツェッペリン飛行船にとって郵便支援事業は大きな収入源でした。
世界一周飛行を企画したときも航空郵便として特別な料金を設定してそれを経費の一部に充てようとしたのですが、前例のない事業なので予測が困難でした。
柘植久慶氏がツェッペリン・タバコカード・アルバムを参考にして著述した「ツェッペリン飛行船:ノスタルジック写真集」は航空郵便の書籍を参考にしていますが、霞ヶ浦で降ろした郵便物7720通、積み込んだ郵便物5455通から、「グラーフ・ツェッペリン」が世界周航で運んだ郵便物は3〜4万通と推定しています。
ザムト船長の著書によれば南米航路では毎航2万から3万通の郵便を運んだとされており、エッケナー博士の著書と同じく、1935年に南米航路で運んだ郵便は90万通に達したと述べられています。
ツェッペリン飛行船による航空郵便は1907年、1908年の「LZ3」、「LZ4」の頃から始まり、DELAGの時代になって「LZ6」、「LZ7」、「LZ8」では乗客が船上で書いた手紙や葉書を空中から投下し、それを配達人が宛先に届けたり、ポストに投函していたようです。
有名な北極飛行も、地理的な探検と同じくらい重要な仕事はソ連の砕氷船「マリギン」との間で行われた郵嚢交換でした。
当時から、リヒテンシュタインはじめ各国から記念切手が発行され、ツェッペリンでは飛行毎に特別な消印を押印して世界の郵趣家の要望に応えていました。

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