2009年07月19日

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偏向しているNHKのTV番組

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昨日午後9時から、NHK衛星第2チャンネルで「台湾万葉集」という番組があった。

ほかの番組を見ていて途中で切り替えてたので全体を見たわけではないが偏向しているとしか言いようがない。

NHKは4月5日に放送された『NHKスペシャル「シリーズ・JAPANデビュー」の第1回「アジアの”一等国”」』で批判が相次いでいる。

6月25日には元拓殖大学総長や昭和史研究所代表など、8389人が「番組は当時の日本がいかに現地の住民を虐待、差別、利用したかを延々と延べている」としており、放送法に反した番組を見たことで精神的苦痛を受けたとしてNHKに1人あたり1万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。

原告のなかには約150人の台湾人も含まれており、その後の現地調査でも出演した住民のほぼ全員がNHKに訂正を求めて抗議を行い、「悪質なやらせ取材であり、取材に応じた台湾人の話も一方的に都合良く編集して使っている。」と苦情をのべている。

昨日の番組も実に変であった。
不愉快になって途中で切った。

タイトルにある「台湾万葉集」は1988年以来、台湾で出版された「台湾万葉集:上巻」、「同:中巻」に続いて1993年に台北で出版された日本語の書籍である。
これを集英社が1994年に「台湾万葉集」として出版、さらに1995年に「台湾万葉集・続編」として出版された。

手許には日本で出版されたこの2冊のほか、編者 孤蓬万里(呉建堂)氏の「孤蓬万里 半世紀」や、蔡焜燦氏の「台湾人と日本精神」などもあるが、これら台湾の人たちの著書の何処を読んでもNHKの報じるような印象を受けたことはない。

これらの本は「日本統治時代から中華民国になっても我々は頑張ってやっています。日本人しっかりしてください!」と訴えているように思える処はあっても虐待や差別を恨むような表現はない。むしろ日本が引き揚げて大陸から外省人がやってきて、その腐敗ぶりに端を発した二・二八事件などがあり「日本は、なぜ台湾を見捨てたのですか」という発言もあったという。

NHKは、勝手に描いたストーリーに都合の良い番組に編集したとしか思えない。
実に不愉快であった。

(毎年、台湾に行っており今年も3月に行ってきたが、今回は現地の人たちに特に良くして貰った。お礼を言うと「とんでもありません。先輩」と笑ってくれた。)

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