2009年10月04日

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実習船「豊潮丸」体験乗船(1) 出港まで

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以前、呉の連絡船乗り場に行くためには駅を出て、街路を信号に従って東に行き、そこで右に曲がって呉線の踏切をわたり堺川に沿って南下して埋立地の先端まで行かねばならなかった。
大和ミュージアムが出来てからは呉駅2階の出口から、そのまま陸橋に出て線路を越え、呉商港のある宝町に出ることが出来る。

見出しの写真はそこにあるスーパーの前で客待ちしていた「ヤマトタクシー」である。

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そこから「大和ミュージアム」と「鉄のくじら館」のあいだを通ってH大学練習船呉基地に到着した。

練習船「豊潮丸」は2006年に竣工し、総トン数256トン、国際総トン数400トンの電動全旋回式縦軸推進器を2基装備している。発電機は500KVA交流・1200RPMのディーゼル発電機を3基搭載している。
プロペラは4翼ハイスキュード型可変ピッチである。
DGPS航法装置やGMDSS(A1,A2,A3対応)を備えているほか、マグネットコンパス、ジャイロコンパス、レーダー2基、電子海図、自動気象観測装置、波高計を備え、船内指令装置、船内LANも装備している。

漁労設備としては電動油圧曳網ウィンチ、電動全自動イカ釣機、電動瀬釣装置、曳縄釣用装置を備えている。
観測設備が凄い。サンプル採取用ネットが2種類のトロールを含め10種類以上あり、海水サンプラー、低質サンプラー数機種のほか大型コア採泥器、透明度板、自走式水中ロボットなどが用意されている。

これらを駆使して、江田島周辺海面で出来る様々な試験を公開してくれるのである。

船員、教員を含め十数人で運航されているが、生物生産学部の実習生などを乗せるので最大搭載人数は32名であるが、今回のような臨時乗船定員は62名である。

基地の入り口で用意されていた参加者証(名票)が手渡され、3階の会議室で担当の学芸員と船長から概要の説明があった。

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それから桟橋に繋留されている本船に乗船したが、体験乗船者を3つの船室(教室、食堂、研究室)に案内してくれた。暴露甲板で過ごすことを考えていた人も居たようであるが、エアコンの効いた部屋を下船まで自由に使われてくれたのは有り難かった。

部屋に案内されて、本日の予定が白板に提示された。
11:00 出港
11:20 ガイダンス
11:40 防火訓練
12:00〜 昼食
13:00
13:00〜 海洋観測(採水、ブリッジ見学、丸稚ネット、ビームトロールなど)
14:30 自由行動
16:00 帰港

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予定航路は呉港を出港し、江田島と倉橋島のあいだの早瀬瀬戸を通過して、江田島の南を迂回し、大黒神島の南の海面で海洋観測を行い終了後、奈佐美瀬戸を通って似島と江田島のあいだから天応と小用の間の水道を呉基地に戻るものであった。

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穏やかな瀬戸内海の航行も、船上各設備の見学や海洋観測も面白かったが、途中で行き合う多くの船を眺めるのも楽しかった。


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