2010年01月15日

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北ドイツロイド、戦後の復活に着手

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第一次大戦前、世界第2位を誇っていたドイツ商船隊は失われてしまった。

北ドイツロイド社の「カイザー・ヴィルヘルム・デア・グロッセ」のように仮装巡洋艦として通商破壊戦に従事し、敵性船舶を撃沈したり臨検したり活躍したのち英巡洋艦と交戦し撃沈されたものもいたが、多くは寄港地で抑留され、連合軍側に引き渡されたのである。

アメリカの参戦とともに抑留された北ドイツロイドの「カイザー・ヴィルヘルム2世」は「アガメムノン」となり、「クロンプリンツ・ヴィルヘルム」は「フォン・ステューベン」、「クロンプリンツェシン・セシリー」は「マウント・バーノン」としてアメリカの兵員輸送船となりヨーロッパに兵士を送り込んだ。

開戦当時艤装中であったハパーグの「ビスマルク」は工事を中止されていたが、敗戦後完成の上戦時賠償としてイギリスのホワイト・スター・ラインに引き渡され「マジェスティック」となり、「インペラトール」はキュナードの「ベレンガリア」に、「ファーターラント」はアメリカ、ユナイテッド・ステーツ・ラインの「リバイアサン」となるなど、35隻ものドイツ商船が連合軍側に接収されたのである。

しかし、ダンチヒのシーシャウ造船所で建造中断状態であった北ドイツロイドの3万総トンの客船(予定船名「ヒンデンブルク」)が賠償の適用除外になったことは幸運であった。

戦後、同船の建造が続行され1922年に「コルンブス」として進水し、完成後ブレーマーハーフェン・ニューヨーク間に就航した。

これが、北ドイツロイドの戦後復興の第一歩であった。

写真は新造時の客船「コルンブス」である。

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