2010年07月22日

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飛行船四方山話(190):料金を支払って大西洋を渡った女性客

LZ127_NewYork_1.jpg

レディと言えばグレース・ドラモンド=ヘイであったが・・

[区分] 人物・乗客

[難易度] 上級

[問題]
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」が初めて大西洋を横断してレークハーストに向かったときにハースト新聞の特派員、ドラモンド=ヘイ女史が乗船したことはよく知られていますが、その航行の帰途レークハーストからフリードリッヒスハーフェンまで乗船券を購入して乗船した婦人が居ました。
それは誰でしょう?

1.アメリア・イヤハート
2.マルタ・ブルック
3.スザンヌ・ウィルキンス
4.クララ・アダムス

[答]

[解説]
飛行船、飛行艇、陸上機を含めて多くの航路で最初のフライトに乗客として搭乗したクララ・アダムスは、「グラーフ・ツェッペリン」が最初の大西洋横断した復路の乗船券を購入して乗船しました。
大西洋横断航空に、最初に有料で乗船した婦人となりました。
ドイツ人夫婦の娘としてアメリカで生まれた彼女はヒンデンブルク将軍の縁者であることからフーゴー・エッケナー博士に紹介され、「LZ126:ZRⅢ(ロサンゼルス)」の試験飛行にも招待されたと言われています。
彼女はクリッパーと呼ばれていた大洋横断飛行艇にも、多くの陸上航空路でも初便に乗ることを熱望し幾つもの実績を挙げています。
勿論、「LZ129:ヒンデンブルク」が初めてレークハーストに向かった便にも乗船しています。
この航行は「ヒンデンブルク」の第12次航に当たるのですが、同船は北米航路用に建造されたこともあって『ヒンデンブルクの処女航海』と言われています。
マルタ・ブルックは「ヒンデンブルク」のそのときの航行で往復飛行したイギリスの女流ジャーナリストです。
スザンヌ・ウィルキンスは、「グラーフ・ツェッペリン」の世界周航にも乗船したイギリスの極地探検家ウィルキンス卿と結婚しましたが「ヒンデンブルク」の航行で歌唱を披露しています。
アメリア・イヤハートは有名な女流飛行家でしたが世界一周飛行の途中、赤道直下の太平洋で行方不明となりました。
イヤハートとクララ・アダムスが一緒に写った写真も残されています。


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