2011年01月28日

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飛行船四方山話(204):「ヒンデンブルク」はレシフェに着陸したか?

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[区分] 運航・航行

[難易度] 中級

[問題]
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」は航続力の制限からリオ・デ・ジャネイロまで直行することが出来なかったので、ペルナンブコ(ブラジル)のレシフェに繋留柱やガス精製装置を備えた中継基地を設置しましたが「LZ129:ヒンデンブルク」はディーゼル機関を採用し航続距離が伸びたのでリオに直行することが可能となりました。
「ヒンデンブルク」は実際にレシフェに着陸したことがあったでしょうか?

1.着陸せず(南米航路は8回ともドイツから途中無寄航でリオ往復)
2.1回のみレシフェに寄港
3.2回レシフェに寄港
4.3回寄港

[答] 3


[解説]
「LZ129:ヒンデンブルク」は竣工した1936年に南米に7回、北米に9回往復しています。1937年は3月に南米に往復し、5月にこのとし初めての北米飛行を行ったときレークハースト着陸直前に発火し炎上しています。
1936年3月31日に南米飛行に出発したのはレーヴェンタル(フリードリッヒスハーフェン)で、このときは4月10日にレーヴェンタルに戻っていますが、そのあとはすべてフランクフルトからリオ・デ・ジャネイロに向かっています。
5月25日にフランクフルト発、29日にリオ着。復航は5月30日リオ発、6月3日フランクフルト着。
7月20日フランクフルト発、24日リオ着。復航は25日リオ発、29日フランクフルト着。
8月27日フランクフルト発、30日リオ着。復航は9月4日リオ発、8日にフリードリッヒスハーフェンに帰航しています(フリードリッヒスハーフェンに帰航したのはこのときだけ)。
10月21日にフランクフルトを発った5回目の南米航行は25日にリオに着きました。このときの復航は29日にリオを発って翌日レシフェに寄港し、11月2日にフランクフルトに帰っています。
11月5日にフランクフルトを発って9日にリオに着き、12日にリオを発って16日にフランクフルトに帰着しました。
同月25日にフランクフルトを発って29日にリオに着き、翌30日から12月1日にかけてリオ上空を遊覧飛行しています(26時間37分)。
そして3日にリオを発ち4日にレシフェに寄港して7日にフランクフルトに帰り、1936年の飛行を終了しました。
1937年3月16日にフランクフルトを発ってリオに向かい20日に到着しています。帰航は23日にリオを発ち26日にフランクフルトへ着きました。
運航予定によれば「ヒンデンブルク」は北米に17往復、南米に2回往復する計画でしたが第1回の南米往復を終え、最初の北米往航の着陸寸前に発生した惨事によりこの計画を全うすることは出来ませんでした。

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