2005年05月19日

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(ブルーネル:2)「時代を超えた最も偉大なイギリス人」

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1957(昭和32)年に創刊された「世界の艦船」と言う雑誌を継続講読している。
購読を始めたときは高校生であったが、そのころから船舶や航空機に関わる分野に進みたいと考えていた。
但し、航空機に関しては、その当時製造にも運用にも従事出来る様な状態ではなかった。
航空管制も、機長もすべてアメリカ人で、日航の一番機マーチン202「もく星」号が羽田を発って伊丹に向かう途中で三原山に激突した事故はアメリカ軍の航空管制の不手際だったと言われている。

造船に関しては、日本の1956年度船舶建造量実績が初めて世界一になり、イギリスを40万総トン越える173万総トンの船舶を進水させていた。
造船所別に見れば、
 第1位:三菱造船・長崎造船所
 第2位:ドイッチェヴェルフト・ハンブルグ造船所
 第3位:三菱日本重工・横浜造船所
 第4位:ゲータフェルケン造船所(スェーデン)
 第5位:播磨造船・相生工場
である。

「世界の艦船」は創刊からしばらくの間、発行が遅れる状態が続き気をもんだものである。
3ヶ月程度遅れることもあった。

通常、こういう状態になれば「合併号」を出して帳尻を合わせようとするがこの雑誌はそれをしなかった。
3ヶ月の遅れをを2ヶ月、1ヶ月と縮め、安定した発行に引き戻した。

その後、黄色に黒で誌名を入れ、モノクローム写真であった表紙もカラー化し、この5月号で通巻642号になった。

この「世界の艦船」の初代編集者の石渡幸二氏が、同誌607号(2003年2月号)に「天才的英造船技師ブルーネルの回顧」と題するエッセイを載せている。

その冒頭で彼は、その前年11月に英BBCが行った「時代を超えた最も偉大なイギリス人」と言う視聴者投票の結果を紹介している。

転載すると次の通りである(注釈:そのまま)。

  1位 チャーチル  (元首相)
  2位 ブルーネル  (造船技師)
  3位 ダイアナ   (元皇太子妃)
  4位 ダーウィン  (博物学者)
  5位 シェークスピア(劇作家)
  6位 ニュートン  (物理学者)
  7位 ジョン・レノン(元ビートルズ)
  8位 エリザベス1世(女王)
  9位 ネルソン   (提督)
 10位 クロムウェル (ピューリタン革命の指導者)

 彼も面白いと言っているが、ダイアナ妃が3位、ジョン・レノンが7位に入るくらいならその前に名前が挙がっておかしくない著名人も沢山いると思う。
 
だが、ブルーネルが第2位というはさすがである。

このエッセイでは造船技師と紹介されており、一般にも「グレート・ウェスタン」「グレート・ブリテン」「グレート・イースタン」など造船史に残る汽船を設計・監督したことで知られている。

彼の最初の業績は父の事業を補佐してテームズ川底にトンネルを掘削したことであった。

このころ、ロンドン・ブリストル間のグレートウェスタン鉄道の初代技師長として鉄路建設工事を指揮した。

現在も広いスパンの屋根の残るパディントン駅などの駅舎や、当時1435mmであった標準軌に対して2410mmと言う広軌を試行するなどその才能を発揮している。

また、スティールワイヤがなかった当時、鉄材を連結してクリフトン吊橋を設計するなど、土木・建築技術に優れたものを残している。

グレートウェスタン鉄道150周年を記念して1985年にブルーネル賞が設けられた。
この賞は鉄道に関する優れたデザインを称える国際的な賞として知られている。

優れた駅舎・建造物を残したブルーネルにちなんで、建築、グラフィックデザイン、車両など19の部門について各部門ごとに1点の「最優秀賞」のほか、審査員の判断により「奨励賞」が選定される。

日本は1989年の第3回で、JR東日本の「駅からマップ」がグラフィックデザイン部門で最優秀賞、旅客車部門でJR東日本の651系電車「スーパーひたち」、土木技術部門でJR西日本の「保津川5橋」、その他建造物部門で新橋駅チップ制トイレ「パウザ・ディ・クロマ」が奨励賞、JR東日本の「とうきょうエキコン」「東京ステーションギャラリー」が駅のモダンアート部門で審査員特別推薦を受賞している。

1992年の第4回以降では近距離列車部門でJR東日本の253系「成田エクスプレス」、JR西日本の281系「はるか」、長距離列車部門でJR九州の787系「つばめ」、同883系「ソニック」が最優秀賞、JR北海道の新千歳空港駅、近鉄「伊勢志摩ライナー」、JR東日本の209系・E217系、JR九州の「つばめレディユニフォーム」が奨励賞を受けている。

第8回の2001ブルーネル賞国際デザインコンペティションではJR九州の885系特急電車が長距離列車部門で、815系近郊形電車が近距離列車部門で最優秀賞を、JR西日本の京都駅が新築大駅部門の奨励賞を受賞し、平成13年10月10日、パリで表彰式が行われた。

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余談ながら

私のデザインセンスと受賞作品のデザインとは少し感覚が違うようである。

JR西日本の関空特急「はるか」などは、私がイメージスケッチをチェックする立場であればボツにしていたであろう。

昔、航空工学の権威がある飛行機の写真を見て「こんなものが空を飛んではイケマセン!!」と言われたそうだが「こんな不恰好なものはレールに載せてはなりません」と言いたくなる。

最近の新幹線にも変なデザインのものが多い。
JR九州の新幹線「つばめ」も、デザインコンセプトは蚕そのものではないか?
JR九州は良いデザインの列車で頑張っていただけにちょっと残念である。

JR西日本の京都駅に関しては、もう何も言わない。

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