2005年06月20日

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(飛行船:8) ハンブルク上空の飛行船

Schwaeben75.jpg

このポスターは "ZU GAST IM ZEPPELIN" に掲載された飛行船による遊覧飛行のポスターである。

ハンブルクの上空に浮かぶ飛行船はおそらく「シュヴァーベン」であろう。
船尾の安定版が複雑な配置になっているのが判る。

飛行船の船尾安定板を、初めて垂直・水平の十字に配置し、密閉式ゴンドラを採用したのはシュッテ・ランツの「SL−2」が最初であり、ツェッペリンの飛行船にこの方式(十字尾翼)が採用されたのは1914年に進空した「LZ-27」からである。

「シュヴァーベン」(LZ-10)は1911年6月に完成した飛行船であるが、ヴェルテンベルク王国の都市にちなんで命名された。

この船は下部に展望に都合の良いゴンドラを吊り、遊覧飛行に適した設計になっていた。

その年の秋までに100回以上の遊覧飛行を行ない、ツェッペリン飛行船として営業面で好成績を挙げることができた。
船内では、フォアグラやキャビア、ドイツ・フランスの良質ワインが用意されていたと言う。

ポスターの上辺には Deutsche Luftschiffahrts-Aktien-Gesellschaft (DELAG:ドイツ飛行船株式会社)の文字が見える。

下には、ツェッペリン飛行船でハンブルクの遊覧飛行を奨める字句と、申し込みや詳細は Hamburg-Amerika Linie(HAPAG:ハンブルク・アメリカ・ライン)で受け付けていると表示されている。

当時、ツェッペリン飛行船の乗船券は北大西洋の海運会社HAPAGが扱っていたのである。

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