2005年10月30日

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(客船のポスター:22) 北ドイツロイドのトリオ

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「客船のメニュー:18(北ドイツロイドのメニュー)」でも述べたように、1930年から北ドイツロイドは3万5千トン級の「コルンブス」と、これに引き続いて建造された「ブレーメン」「オイローパ」と3隻によるニューヨーク航路の運航を開始した。

ニューヨーク・ブレーマーハーフェン間を一週間で結ぶスケジュールで、ニューヨークと欧州から毎週1便出していた。
ニューヨークからサザンプトン、シェルブールには6日目に到着した。

「ブレーメン」と「オイローパ」は航海速力27ノットであったが「コルンブス」は新造時の航海速力が18ノットであったので、主機をレシプロからタービンに換装して23ノットに増強された。
これで一週間で大西洋を渡るスケジュールが実現できた(所要速度20ノット強)。

「オイローパ」と「ブレーメン」は「コルンブス」と同規模の3万5千トンクラスとして起工されたが建造中に5万トンに設計変更され「ブレーメン」は処女航海でブルーリボンを獲得した。
(船体構造用鋼材など、現場では相当な混乱が生じたと思われる)

この北ドイツロイドの3隻を描いたポスターである。
「コルンブス」を挟んで左右に「ブレーメン」と「オイローパ」を描いている。

「ブレーメン」と「オイローパ」の上部構造前縁が曲面で囲われているのに対し「コルンブス」では在来の平面であるほか、喫水線の位置を両船より僅かに上に描くことによって船体の大きさに差をつけている。

それにしても思い切った色使いである。

北ドイツロイドではこのトリオのポスターのほか、「ブレーメン」「オイローパ」2隻のポスターも幾種類か制作したが、この絵と同様に船体は赤く塗られている。


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