2006年02月04日

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(飛行艇の時代:45) ラテコエール28とサン・テグジュペリ

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童話「星の王子様」の作家として知られているサン・テグジュペリを描いたチャドの切手である。

サン・テグジュペリは「星の王子様」のほか、小説「南方定期便」「夜間飛行」なども書いており、何れも邦訳も出版されている。

彼はフランスの国民的英雄ジャン・メルモーズと共にラテコエール航空のアフリカ空路で活躍し、南米空路の開拓にもあたっていた。

「南方定期便」や「夜間飛行」はそのころアンデス越えの空路開拓の苦労を描いたもので「夜間飛行」はダラピッコラによりオペラ化され、我が国でも上演されている。

しかし、パイロットとしての技量はあまり芳しくなくケアレスミスも多いのでラテコエール航空は彼に他に従業員のいないアフリカの飛行場長などに従事させていた。
脚を引き出すのを忘れて胴体着陸したこともあったようである。

第二次世界大戦では従軍し、マルセイユ近くの地中海で行方不明となったが後年海底からP38が見つかり彼の乗機と確認された。


背景の飛行機については何も書かれていないが、ラテコエール28である。

ラテコエール航空は後にエアロポスタルなどと統合されエールフランスとなった。

ラテコエール航空機製造会社の開発した航空機のなかでも28型と「ラ・クロワ・デ・シュド(南十字星)」で有名な美しい飛行艇300型は航空史に残る名機だと思っている。

Late28.jpg

ラテ28型は乗員2名乗客8名の旅客機で陸上機とフロートをつけた水上機28H型があった。

1930年5月にはジャン・メルモーズの操縦でアフリカのセネガルからブラジルのナタールまで無着陸飛行を達成する(水上機型)など長距離機としての記録を残している。


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