2006年09月09日

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(船舶の絵葉書:41) フロンティア・スピリット

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長らく客船事業から遠ざかっていたNYKが1989(平成元)年に「松竹梅計画」を発表した。

『松』は5万トン級欧米型クルーズ船「クリスタル・ハーモニー」、『竹』は日本市場を対象にした「飛鳥」、『梅』が探検クルーズの「フロンティア・スピリット」であった。
「クリスタル・ハーモニー」は三菱長崎造船所のS2000番船として1990年に完成し、「飛鳥」は同造船所のS2050番船として1991年に竣工した。
同造船所は浅間丸(S450)、新田丸(S750)、戦艦武蔵(S800)橿原丸(S900)など画期的な船舶にはラウンドナンバーを付番する慣習があった。

「フロンティア・スピリット」は同社神戸造船所で1990年に竣工している。

その進水記念絵葉書を紹介する。

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表紙は薄い青地に白で南極大陸を描き、真ん中に極地のシンボルであるペンギンが描かれている。

その周りには隣接する太平洋・大西洋・インド洋が英字の白抜きゴシック文字で南極大陸を囲んでいる。

船名「フロンティア・スピリット」と船主社名、進水年月日、それに造船所名が表記され、左上には船籍を置くバハマの国旗が描かれている。

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表紙を開くと見返しには「素晴らしい世界に向かって・探検クルーズ船『フロンティア・スピリット』」の字句と共にカラーの世界地図が載っている。

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その右には主要目が英文で簡潔に表記されている。
船級はロイドレジスターのアイスクラス1ASと明記されている。

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それを右に開くと絵葉書が現れ、右ページの見返しには南極のペンギンやガラパゴスの軍艦鳥、ゾディアックによるショアエキスカーションなどがカラー写真で印刷されている。

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絵葉書の裏には本船の概略縦断面、それにラウンジのカラースキームが描かれていた。

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裏は至ってシンプルな造船所のロゴである。

就航以来12隻のゾディアックを活用して南極やアマゾンなど探検クルーズを行っていたが1993年8月から共同出資会社のハパグ・ロイドに長期チャーターされた。
同年暮れにハパグ・ロイドに移籍し「ブレーメン」として活躍中である。

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