2006年10月21日

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(飛行船:122) ツェッペリンアルバム(写真:第11回) 写真22〜24 −LZ10「シュヴァーベン」−

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[22枚目:飛行するLZ-10シュヴァーベン:1911年]

新型の「LZ-10」は1910年6月に完成し、ヴェルテンベルクの都市の名を取って「シュヴァーベン」と命名され26日に初飛行を行っている。
写真はフリードリッヒスハーフェンに着陸するときのものである。

その年のシーズンに100回も遊覧飛行を行っている。
船内ではフォアグラやキャビアにドイツワイン・フランスワインが積み込まれサービスされたという。
バーデン・オースを基地としてゴータ・ベルリン・ポツダム・フランクフルトを巡る遊覧飛行を行っている。
1911年7月23日には招待されたヘルマン・ヘッセが2時間の遊覧飛行でフリードリッヒスハーフェンからリンダウ・ブレゲンツ・フェルトキルヒまで乗船し、エッケナー博士と言葉を交わしている。
彼はこの日の招待飛行を非常に喜んで後に「素晴らしい空中散歩( Spazierfahrt in der Luft )」という短編を書いている。

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[23枚目:シュヴァーベンのゴンドラ上のツェッペリン伯爵とエッケナー博士]

前部操船用ゴンドラ上のツェッペリン伯爵と指揮をとるエッケナー博士である。
20人程度の乗客の乗る中央部に設置されたゴンドラには大きな展望窓があったが操船用ゴンドラは吹きさらしであった。

この「シュヴァーベン」に続いて翌12年から13年にかけて「LZ-11:ヴィクトリア・ルイゼ」、「LZ-13:ハンザ」、「LZ-17:ザクセン」とDELAGの遊覧飛行船が完成し、1914年の第一次大戦開戦までに延べ飛行距離16万km、乗客3万4千人を乗せている。

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[24枚目:シュヴァーベンの最期:1912年]
しかし1912年6月28日、デュッセルドルフで着陸の際、炎上してしまった。

それまでに234回の遊覧飛行で480時間、距離にして27123kmを飛翔し4354人の乗客を乗せていた。

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