2006年10月05日

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(飛行船:110) ZRS4「アクロン」

Akron.jpg

ZRS4「Akron」はアメリカ海軍が、グッドイヤー社とツェッペリン社の合弁会社グッドイヤー・ツェッペリン社に発注した大型飛行船である。
同型船にZRS5「Macon」がある。

エッケナー博士はカール・アルンシュタイン博士と12人の技術者をグッドイヤー・ツェッペリン社に送り込んだだけでなくハロルド G.ディック氏などをドイツに招いて非常に協力的であった。

ドイツでLZ127「グラーフ・ツェッペリン」が建造されたのが1928年、LZ129「ヒンデンブルク」が建造されたのは1936年であるが、ZRS4「アクロン」は1931年にZRS5「メーコン」は1933年に建造されておりドイツの2隻の名船の間に建造されたことになる。

アメリカは非常に意欲的であった。
水素に換えてアメリカでしか生産できないヘリウムが浮揚ガスに用いられた。

この大型硬式飛行船にティルト推進機構を備え、船体内格納庫にF9C戦闘機を3機ないし5機搭載していた。
このカーチス製複葉戦闘機は母船を護衛する局地戦闘機であった。
上翼の上にフックが設けてあり、飛行船から発進するときは底部の扉を開けクレーンで吊り降ろし発進する。
母船に戻るときは飛行船の下を低速で並行飛行しクレーンのフックに掛けて引き上げて貰うのである。

しかし「アクロン」は1933年に嵐にあって海没し、「メーコン」も1935年に遭難してしまった。

写真は1/520のプラモデルの箱に描かれていたイラストである。
中央下部にカーチスF9C-2スパローホークを収納するガーダーが描かれており、格納庫と搭乗員の区画の文字が見える。


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