2006年11月02日

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(飛行船:135) ツェッペリンアルバム(写真:第23回) 写真38〜39 −L30と船上の伯爵−

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[38枚目:海軍飛行船「L-30」 1916年]

海軍飛行船「L-30」は55000立方m級大型飛行船(いわゆるスーパーツェッペリン)の第一号である。
ツェッペリンの建造番号では「LZ-62」である。

1916年5月29日、スカーゲラック海戦の当日、フリードリッヒスハーフェンから海軍飛行船基地であるノルトホルツに進出している。

このクラスは「L-30(LZ-62)」のほか「L-31(LZ-72)」「L-32(LZ-74)」「L-33(LZ-76)」「L-34(LZ-78)」「L-35(LZ-80)」「L-36(LZ-82)」「L-38(LZ-84)」「L-39(LZ-86)」「L-40(LZ-88)」「L-41(LZ-79)」「L-45(LZ-85)」「L-50(LZ-89)」の13隻が何れも1916年に建造されている。
なお、ツェッペリンアルバムでは上記の他に「L-37」「L-47」の船名も見えるが私の手元資料ではこの2隻は確認出来ていない。

要目は長さ198m、ガス容量55200立方m、載荷重量35500kg、速度28.7m/秒(時速103km)、上昇限度4000mでエンジンは240馬力を6基搭載していた。

この「L-30」型は実戦の経験が反映されたもので、迎撃戦闘機を上回る高高度飛行を可能にし、時速100kmを上回る速度で戦闘機を振り切ることを狙ったものである。

同型船は陸軍にも「LZ-105(LZ-75)」「LZ-107(LZ-77)」「LZ-113(LZ-83)」「LZ-117(LZ-87)」「LZ-120(LZ-90)」が納入されている。

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[39枚目:「L-30」船上のツェッペリン伯爵 1916年]

これは軍服を着て「L-30」に座乗するツェッペリン伯爵である。

アルバムの説明には『「L-30」船上のツェッペリン伯爵とマッヒャー陸軍大尉』とあるが海軍飛行船に陸軍の制服は疑問が残る。
陸軍船での写真ではなかろうか?

机の上には双眼鏡が見える。


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