2006年11月12日

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(飛行船:147) ツェッペリンアルバム(写真:第35回) 写真51〜52 −LZ97と伯爵とシュターケン工場−

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[51枚目:海軍飛行船の離陸に立ち会うツェッペリン伯爵]

ツェッペリンアルバムの解説によれば「LZ-97」の最初の離陸で「万歳」を受けるツェッペリン伯爵とある。

伯爵はベルリンで最初の「LZ-97」の離陸で「万歳」を受けたとも記載されている。

「LZ-97」でまた迷ってしまった。

ツェッペリン社の「LZ-97」は1917年の建造で、海軍に納入されて「L-51」になっている。
長さ196.5m、ガス容量56000立方mのいわゆるスーパーツェッペリン型である。

陸軍の呼称する「LZ-97」は前年に建造されたツェッペリン社の「LZ-67」で、長さ178.5m、ガス容量35800立方mの、これもスーパーツェッペリンに分類される飛行船である。

このくらいの差ではどちらのことか判然としない。

写真の見出しに海軍飛行船の側のツェッペリン伯爵となっていたので前者であると判断した。

アルバムの記事からベルリンの西郊シュターケンに新設されたツェッペリン飛行船製作所で初めて建造された飛行船の進空式の様子であると判った。

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[52枚目:ツェッペリン シュターケン工場 1918年]

図52はフリードリッヒスハーフェン工場の姉妹施設にあたるシュターケンのツェッペリン工場である。

ツェッペリン飛行船製造はフリードリッヒスハーフェンのほかにベルリンの西、シュパンダウにも同市南西のポツダムにもツェッペリンの飛行船製作所を造ったがそれでも生産が間に合わずシュパンダウの西隣のシュターケンにも工場を新設したのである。

それにしても周りには何もない長閑な光景である。


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[註]
第一次大戦中の陸/海軍の飛行船の逸話や珍しい写真も多い。
このアルバムでも「LZ-107」が初めて装備したとして、飛行船本体から吊り下げられた偵察用カゴなどが紹介されているがこの写真編では大戦中の軍用飛行船はこの辺りで終え、次回から大戦後の旅客用飛行船の部に移ることにする。


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