2008年11月07日

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飛行船四方山話(2):実際に建造されたツェッペリン飛行船の総数

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昨日は「飛行船千夜一夜」として始めたが、アラビアンナイトにあまり縁のある話題でもないので「飛行船四方山話」に改めた。

今回は入門編である。

[区分] 一般
[級]  初級

[問題]
ツェッペリン飛行船には、すべてLZで始まる建造番号がふられていました。
最初に完成したのはLZ1で、1900年に3回飛行したあと解体されました。
最後に完成したのはLZ130で、1938年から1939年にかけて試験飛行など30回の飛行を行っています。
しかし、LZ128など計画あるいは設計されたものの建造されなかったものもあります。
結局、1940年までに完成したツェッペリン飛行船は何隻だったでしょう。
次のうちから選んでください。

 1.110隻 2.119隻 3.126隻 4.129隻

[答] 2

[解説]
LZ130迄のうち建造されなかったのはLZ70、LZ115、LZ116、LZ117、LZ118、LZ119、LZ122、LZ123、LZ124、LZ125、LZ128の11隻です。

LZ115からLZ119は第一次大戦終戦時に建造中でしたが、完成することなく解体されました。

LZ122は連合国側からの建造中止命令で解体されました。

LZ124、LZ125は北大西洋を横断する高速郵便・貨物飛行船でしたが計画だけで終わっています。

LZ126は米海軍向けの、いわゆる賠償飛行船「ZRⅢ」で、アメリカでヘリウムに置換され「ロサンゼルス」と呼ばれていました。

LZ128は大型の水素船として計画されましたが、ヘリウム船LZ129型の計画で建造棚上げになりました。

LZ131はLZ129型の拡大型でしたがリング組立工場で一部のリングが完成した状態で第二次大戦勃発のため建造中止となりました。

119隻の用途別内訳は
試作飛行船: 3隻
陸軍飛行船:42隻
海軍飛行船:63隻
旅客飛行船:10隻
賠償飛行船: 1隻
です。

ツェッペリンは「飛行船の時代」をつくったと言われていますが、国際定期空路に就役したのは「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」と「LZ129:ヒンデンブルク」の2隻だけでした。

写真はタバコカードアルバム第2集の表紙から部分転載しました。

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