2008年11月22日

*** 当ブログは2014年5月末に引っ越しました…新しい「紺碧の海」はこちらです ***

飛行船四方山話(17):飛行機を搭載した飛行船

Carrier.jpg

今回も初級


[区分] 運航・発着試験
[級]  初級

[問題]
飛行船から飛行機を発進したり、飛行船に飛行機をフックオンする実験はドイツ、イギリス、アメリカなどで実験されていますが、標準装備として飛行船に複数の飛行機を搭載していた飛行船がありました。何処の国の何という飛行船でしょうか?

1.イギリスの「R23」
2.ドイツの「LZ104」
3.アメリカの「ZRS4:アクロン」、「ZRS5:メーコン」
4.ドイツの「SL20」

[答] 3

[解説]
飛行船に飛行機を載せる目的は、飛行船が大きく低速であるのでこれを攻撃する敵機を撃墜し、あるいは追い払うことでした。
飛行船に飛行機を吊り下げて上空から発進させる実験は英米独で行われましたが、飛行中の飛行船のフックに掛けて収容する実験は容易ではなく、飛行機操縦では腕に自信のあったウーデッドも何回か試みていますが成功率は低かったようです。
アメリカ海軍は第一次大戦の賠償でドイツに建造させた「ZRⅢ:ロサンゼルス」(ツェッペリンの建造番号LZ126)で実験を重ねて、カーチスF9Cスパローホークという小型複葉戦闘機を開発しました。
グッドイヤー・ツェッペリンに発注した大型硬式飛行船「ZRS4アクロン」、「ZRS5メーコン」は海洋上の索敵のために建造されたのですが、防御用に船内に数機のF9Cを収容し敵機の攻撃に備えていました。
しかし、この同型の飛行船は就航後短期間で墜落し、その後米海軍は硬式飛行船の運用を諦めて軟式飛行船に移行しました。


Comment on "飛行船四方山話(17):飛行機を搭載した飛行船"

"飛行船四方山話(17):飛行機を搭載した飛行船"へのコメントはまだありません。