2008年11月25日

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飛行船四方山話(20):ヒンデンブルクの断面は何角形?

Zeichnung1.jpg

前回に続いて基本形状の問題。
これは中級にしては易しいかな・・・

[区分] 基本設計:船体断面
[級]  中級

[問題]
硬式飛行船の船体断面はフレームで多角形を構成しています。
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」は28角形でした。
「LZ129:ヒンデンブルク」は何角形だったでしょうか、回答群から選んでください。

 1.16角形
 2.24角形
 3.30角形
 4.32角形

[答] 4

[解説]
硬式飛行船の主船体は、ほぼ等間隔に配置されたリングと呼ばれるフレームを長さ方向に多数の縦通材で結合されていました。
初期のツェッペリン飛行船では「LZ1」が24角形、その後は16角形、18角形などの平行部の長い、いわゆる葉巻型でした。
「LZ127」は28本の縦通材のうち、17本は主縦通材、11本は副縦通材でした。
「LZ129」では主・副の別を廃してすべて同じ規格の32本の縦通材で構成されていました。
イギリスの「R100」、「R101」の容量は「LZ127」(約10万立方m)と「LZ129」(約20万立方m)の中間の約15万立方mでしたが、「R100」は16本の縦通材で16角形、「R101」は15本の主縦通材と同数の副縦通材で構成され、30角形でした。
このため、ヴイッカースのウォリス博士の設計した「R100」は随分骨張って見えました。


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