2009年06月23日

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クィーン・エリザベス最後の大西洋横断記念カバー(切手:3)

QE_final_1.jpg

今回は先代「クィーン・エリザベス」の大西洋横断ファイナル航行記念カバーである。

スコットランド、クライドバンクのジョン・ブラウン社で建造された「クィーン・エリザベス」は国王ジョージ6世の皇后エリザベス女王によって1938年9月27日に進水した。
しかし、同船のデビューは非常に地味なものであった。
艤装中に戦争が始まったので完工前にニューヨークに逃れ、1941年4月から1946年3月まで船体をブルーグレイに塗り兵員輸送船として50万浬近く航行し、80万人以上の兵員輸送に従事したのである。

商船としては大西洋横断航路に従事したのは1946年10月で、サウザンプトンからニューヨークに向けて出航した。

同カバーに添付の説明には、全長1031フィート、総トン数83673トンで、乗客定員は一等船客711名、キャビンクラス653名、ツーリストクラス679名、乗組員は1190名と記載されている。

1967年5月にロンドンでキュナード社のスモールピース会長は翌年末で運航を打ち切ると発表した。ジェット旅客機が出現し、エコノミークラスが設定されるなどの影響もあり、乗客定員の半分も埋まらない運航を続けていたのである。

この上掲のカバーには船上で投函されたというスタンプと68年11月4日の日付印が押されている。

同船はフロリダに長く繋船されていたが台湾の船会社が買い取り、香港で改装中に原因不明の火災で転覆し、そのままスクラップされた。


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