2009年06月24日

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クィーン・メリー最後の大西洋横断記念カバー(切手:4)

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「クィーン・メリー」が1967年9月に最後の大西洋横断航行をしたことを記念するカバーである。

「クィーン・メリー」が就航したときは姉妹船「クィーン・エリザベス」に較べると華やかなものであった。

フランスの「ノルマンディ」とブルーリボン争奪戦を繰り返しいまも語りぐさになっている。
1935年の処女航海でイタリアの「レックス」の28.92ノットを破り平均速度29.98ノットでフランス船として史上唯一のブルーリボンホルダーとなった「ノルマンディ」を、翌年8月に「クィーン・メリー」が30.14ノットで抜いた。
その次の年に「ノルマンディ」が30.58ノットで取り返すと「クィーン・メリー」は1938年に30.99ノットで奪い返したのである。

ブルーリボンというのは、決して公的機関が制定したものでも如何なる学/協会が認定したものでもない。
ドイツの海事研究家A.クルダス氏によれば海事関係ジャーナリスト達が1890年頃に言い出したものであるという。
ブルーリボンという字句は競馬の世界から借用されたものらしい。
1935年にイギリスの国会議員ヘイルズ卿によりヘイルズトロフィが寄贈され「レックス」から「ノルマンディ」に引き継がれていたが、「クィーン・メリー」の船主キュナード社は、そんな賞のために船を造ったり走らせたりしているわけではないと受賞を辞退したという逸話は有名である。
それ以来、ヘイルズトロフィはイギリス以外の船が受賞することになり、1952年にアメリカの「ユナイテッド・ステーツ」に贈られた。

このカバーは作成元に残っていたものらしく、貼り足された切手に2004年に「クィーン・メリー2」がデビューしたときの特印が押されている。

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