2009年12月22日

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昭和4年8月28日付け「アサヒグラフ」

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「ツェ伯号飛来記念号」という「アサヒグラフ」が届いた。
昭和4年8月28日付けで、定価一部金20銭となっている。

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これは東京上空の「グラーフ・ツェッペリン」を俯瞰した画像である。
このほかに横浜上空を飛行する写真や、霞ヶ浦に着陸したときの写真も載っている。

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フリードリッヒスハーフェンの格納庫前の映像も何葉か掲載されている。
背後に見えているのは、のちに「ヒンデンブルク」が建造された、新らしい建造用格納庫である。
出発時刻が午前4時35分と言うからそれより以前に地上で撮影された写真が、夏とは言ってもこれほど明るかったのであろうか?
乗船取材したフランクフルター・ツァイトゥンクのガイセンヘイナー記者はサーチライトに照らされている発着場で、無数の電球に照明された「グラーフ・ツェッペリン」に乗船したと言い、百メートルあまり下の誰も見分けがつかなかったとメモしている(そのあと地表には霧が発生し、上空で青緑色の天空にバラ色の太陽を見たと乗船記に書いた)。
ちなみに、フリードリッヒスハーフェンよりおよそ5度緯度の低い札幌では8月中旬の日の出は4時40分前後である。

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いわゆる「アメリカの世界一周」が終わって、その起点であるレークハーストにおいて歓迎をうける情景の写真も載っているが、これも怪しい。
「グラーフ・ツェッペリン」がレークハーストに到着したのは8月29日であったからで、時差を考えても28日付けのアサヒグラフに載せるには無理がある。

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