2010年01月11日

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渡洋航行手段

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1903年にアメリカのライト兄弟によって飛行機が開発され、ヨーロッパでは1906年にサントス・デュモンが飛行に成功した。

しかし、操縦者のほかに人間を乗せて飛ぶことが出来るようになったのは1908年5月で、距離にして650メートル、滞空時間は30秒に満たなかったし、同年9月には同乗者を乗せた飛行機が墜落し、最初の航空事故犠牲者となった。

世界最初の航空会社は1909年に設立されたDELAGで、ツェッペリン飛行船を運航していた。

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第一次世界大戦中に飛行機は性能と信頼性を向上させ、イギリスは1924年にインペリアル航空、ドイツでは1926年にドイチャー・アエロ・ロイドと、ユンカース・ルフトフェアケアーが合併してルフトハンザとなり、フランスではエールユニオンとラテコエールが定期運航を始めていたが、当時の空路は国内か隣接国間が精一杯で海を渡ることなど夢であった。

飛行機が大西洋横断定期空路を開設したのは1934年のことで、ルフトハンザがベルリン・リオ間にドルニエの飛行艇ヴァルを就航させた。
しかし、大西洋を一気に飛ぶことが出来ず、南大西洋にカタパルト船ヴェストファレンを待機させて燃料補給を行って郵便を届けていた。

飛行船「グラーフ・ツェッペリン」は1931年から欧州・南米間の定期空路を開設し、1937年までに63往復を行って、この間人命にかかわる事故は皆無であった。

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それまではヨーロッパと新大陸を行き来する手段は船舶しかなかったのである。

写真は1929年に就航したNDLのスーパーライナー「ブレーメン」である。

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