2005年06月09日

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(飛行艇の時代:10) サンダース・ロー SR45「プリンセス」

SR-Princess.jpg

イギリスで開発された飛行艇は1920年代末から、複葉4発のケント、複葉3発のカルカッタ、エンパイア、サンダーランド、その民間型サンドリンガム、戦後のソレントとショート社の独壇場であった。

この「プリンセス」をサンダース・ロー社が手掛けることになったのは、ショートS8カルカッタ、同S23エンパイアを設計したアーサー・グージ氏が副社長であったからであろう。

SR45は、サザンプトン・ニューヨーク間を無着陸で横断することを目的として開発されたものである。

全幅67.05m、全長45.3mで機体は2層の与圧構造である。

主翼前端のエンジンナセルは6つであるが、内側の4つにはガスタービンエンジンが2基装備されており、コントラプロペラを駆動するので6発ではなく10発である。

旅客定員は105名であった。

経験したことのない巨人機であり、新型ガスタービンや様々な新機軸の開発のために時間を要し、初飛行した頃には陸上旅客機で安全に大西洋を横断出来るようになっていた。

BOACは1946年にSR45を発注したが、初飛行は1952年の夏になり、結局BOACのロゴマークをつけて就航することなく1967年にサザンプトンで解体された。

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