2005年08月04日

*** 当ブログは2014年5月末に引っ越しました…新しい「紺碧の海」はこちらです ***

(客船のメニュー:1) ホームラインの「アトランティック」

Atlantic-Menu.jpg

ブログ「(旧)紺碧の海」に新しいカテゴリーを追加することにした。
「客船のメニュー」である。

最近のメニューはメニューカバーに差し込んであるものが多く、ちょっと味気なくなった。

2003年と2005年に「クィーン・エリザベス2」に乗船したが、メニューカバーに差し込む方式になっていた。

2001年、P&Oの「オーロラ」が最初のワールドクルーズで横浜に寄港したとき、シンガポールまで乗船したときには昔ながらのカラー印刷のメニューであった。

乗船して最初のディナーでテーブル付きのウェイターに「メニューをコレクションしているので持って帰りたいから取っておいてね。」と言っておいたら、最後のディナーの終わったときにディナーのメニューを揃えて、サインしたものを渡してくれた。

朝食はカフェテリア形式になっている船もあるが、朝食も昼食もメニューを発行している船もある。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

最初に取り上げたのは、ホームラインの「アトランティック」のファーストクラスのフェアウェル・ディナーのメニューである。

1953年10月27日(火曜日)の日付で、航行している海域も船長の名前も載っていないが表紙の絵がフェアウェル・ディナーらしく派手やかなので最初に取り上げたものである。

ホームラインの「アトランティック」という船名に聞き覚えがない人でも、マトソン・ナビゲーションの「マロロ」の後身と言えばご存じかもしれない。

米船舶史に燦然と輝く「ユナイテッド・ステーツ」の設計者ウィリアム・フランシス・ギブスが初めて設計した新造船なのである。

1925年5月にフィラデルフィアのウィリアム・クランプ・アンド・サンズ造船所の509番船として起工された。

完成を間近に控えた試運転で他船に衝突されたが隔壁の自動閉鎖で沈没を免れている。

「マロロ」とはハワイの言葉でトビウオの意味である。

新造時の総トン数は17232トン、2軸のタービン船で693人の乗客定員は全てファーストクラスであった。

1938年に「マトソニア」と改名され、戦後の1949年にホームラインの「アトランティック」となった。

その後ギリシャに転売されて「クィーン・フレデリカ」と改名され、晩年は世界周遊やクルーズにも従事したが1973年から係船され、1978年に火災に遭いギリシャのピレウスでスクラップされている。


Comment on "(客船のメニュー:1) ホームラインの「アトランティック」"

"(客船のメニュー:1) ホームラインの「アトランティック」"へのコメントはまだありません。