2009年07月27日

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デ・ハビランド「コメット」初飛行

DH106_1.jpg

1949年7月27日、世界で初めてのジェット旅客機デ・バビランドDH106「コメット」の試作機(登録符字:G−ALVG)が初飛行を行った。

まだ塗装はされていなかったが、見るからに美しい機体であった。
ジェットエンジンもボーイング707のように主翼からポッドで吊り下げるのではなく、主翼の付け根にスマートに組み込まれていた。

1952年5月2日にBOACのコメットⅠ型(登録符字:G−ALYP)がロンドン・ヨハネスブルク間に就航した。

しかし、ちょうど一年後の1953年5月2日に、BOAC783便のコメットⅠ型(G−ALYV)がカルカッタ(現コルカタ)近郊で墜落し、43名が死亡した。

さらに翌年4月8日に、BOACから南アフリカ航空にリースされていたⅠ型9号機(G−ALYY)がロンドン発ローマ、カイロ経由ヨハネスブルクの区間で201便として運用されていたがローマ(チャンピーノ)からカイロに向かう途中のティレニア海上空で空中爆発した。

徹底的に調査が行われ、実機に水圧で繰り返し荷重を掛けるなど原因究明の研究が行われた結果、金属疲労による破壊と判明した。

日本航空を含む購入契約は解除され、1958年にコメットⅣ型として再デビューしたが信頼回復も難航し、その頃にはボーイング707、ダグラスDC-8、コンベア880などが出現していたため受注は伸び悩みⅣ型の生産は79機で終了せざるを得なかった。

羽田空港で試乗会をやったり、イギリス女王一家がヨーロッパ旅行をしたりと颯爽とデビューしたデ・ハビランド・「コメット」は1980年に最後の機体が路線から引退し、その歴史を終えた。

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