2009年10月18日

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未来の旅客用飛行船を考える(6) 以前建造された硬式飛行船の結末一覧(4)

SL10.jpg

(註:◎:解体、●:事故損失、×:交戦被害(引き渡し拒否の爆破は含めず)
この一覧は硬式飛行船の損失状況をマクロに見るためのものであり、航行空域や、乗務員などは表示していない。
固有船名の後の括弧内は陸軍/海軍の付けた船名である。)

ツェッペリンとともにドイツの硬式飛行船メーカーであったシュッテ・ランツ社の飛行船の一覧である。

●「SL1(SLⅠ)」:1911年初飛行。1913年7月繋留中に暴風で破損。

●「SL2(SLⅡ)」:1914年初飛行。1916年1月10日擱座廃棄。

×「SL3(SL3)」:1915年初飛行。1916年5月1日不時着解体。

●「SL4(SL4)」:1915年初飛行。1915年12月14日暴風のため破損。

×「SL5(SLⅤ)」:1915年初飛行。1915年7月15日暴風のため不時着廃棄。

●「SL6(SL6)」:1915年初飛行。1915年11月10日空中で炎上。

◎「SL7(SLⅦ)」:1915年初飛行。1917年3月6日解体。

◎「SL8(SL8)」:1916年初飛行。1917年11月20日解体。

×「SL9(SL9)」:1916年初飛行。1917年3月30日作戦中行方不明。

×「SL10(SLⅩ)」:1916年初飛行。1916年7月28日作戦中消息不明。

×「SL11(SLⅩⅠ)」:1916年初飛行。1916年9月3日被撃墜

●「SL12(SL12):1916年初飛行。1916年12月28日着陸失敗解体。

×「SL13(SLⅩⅢ)」:1916年初飛行。1917年2月8日格納庫内で破損。

●「SL14(SL14)」:1916年初飛行。1917年5月18日破損解体。

◎「SL15(SLⅩⅤ)」:1916年初飛行。1917年8月末解体。

◎「SL16(SLⅩⅥ)」:1917年初飛行。1917年8月老朽化のため解体。

◎「SL17(SLⅩⅦ)」:1917年初飛行。1917年8月解体。

(「SL18(SLⅩⅧ)」は未成)

(「SL19(SLⅩⅨ)」は未成)

◎「SL20(SL20)」:1917年初飛行。1918年1月格納庫内で炎上。

◎「SL21(SLⅩⅩⅠ)」:1917年初飛行。1918年解体。

◎「SL22(SL22)」:1918年初飛行。1920年解体。

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「SL23」以降は未成のまま解体された。

ツェッペリン社の特許を回避するため、シュッテ・ランツ飛行船のフレームは合板であったが、第一次大戦中相互の特許を許諾しあうことになり、後期のシュッテ・ランツ飛行船のフレームにはデュラルミンが用いられた。

「アトランティック」など航洋旅客飛行船は実際に建造されなかったため一覧には含めていない。

次回以降、イギリス、フランス、アメリカの硬式飛行船を取り上げる。

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