2010年01月21日

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「空の驚異、ツェッペリン」

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大阪毎日の特派員、圓地与四松氏の書いた表記書籍が手許に届いた。

内容は、ツェッペリン飛行船の概要と発達史をまとめた「空の驚異、ツェッペリン」、世界周航時フリードリッヒスハーフェンから霞ヶ浦まで乗船した「ツェ伯号に乗って欧亜横断記」、それにエッケナー博士宅訪問記の「家庭に於けるエッケナア博士」の三部で構成されている。
付録に世界周航(航路と経過時間)、第二航程(フリードリッヒスハーフェン→霞ヶ浦)の通過地点および時間、距離がついており、44葉の写真が掲載されている。

硬式飛行船の概説書であるが、なかには「講釈士、見てきたような嘘を言い」という川柳のようなところもある。
また、付録に記載された経過時間や通過時刻はツェッペリン社から公表されている公式データではなさそうである。

それにしても、外国人の氏名をカタカナ表記することに多少無理はあるが、同じ人物は同じ表記にしておかないと混乱を生じる。
本書が下船(1929年8月19日)して間もなく発行(1929年10月8日)されていることを考慮しても校正にあたって見直しておくべきであったと思う。
(フランクフルター・ツァイトゥンクの特派員マックス・ガイセンヘイナー氏のことを複数個所でガイセンヘルグナーとしているなど)

それにしても欧州を駆け回って準備をしている最中、1ヶ月のあいだに母、父、妻を亡くして大変だったであろうと推察する。

彼は帰国後、後に文化勲章を受章した圓地文子と再婚している。

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