2010年08月15日

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「モーレタニア」や「ブレーメン」に匹敵する飛行船

Bremen_Wintergarten_1.jpg

いま、ヴァイベル女史の「LZ129:ヒンデンブルク」を読んでる。

第1章は、旅客用飛行船運航への歩みについて述べられている。

そのなかに興味ある記述があった。

デモンストレーションを兼ねた実用実験船「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」の運航により、大型旅客用飛行船の実施に確信を得たツェッペリン飛行船製造社首脳部は、北大西洋定期空路用に「LZ127」の1.5倍の「LZ128」の建造を決定した。

その設計展開にあたり目標としたのは、20年にわたって大西洋のブルーリボンを保持していたキュナードの「モーレタニア」や、処女航海でそれをドイツに奪還した北ドイツロイトの「ブレーメン」の一等居住区であったという。

「ブレーメン」が往路、復路で大西洋横断速度記録を更新したのは「LZ127」が世界周航を達成した1929年であった。

写真は「ブレーメン」の1等ラウンジ「ヴィンターガルテン」(メイン・プロムナードデッキ:A.Kludas:Die Schnelldampfer BREMEN und EUROPA)である。

「LZ128」の計画は、インドへの航行に飛び立ったイギリスの「R101」が墜落したため棚上げとなり、ヘリウム飛行船として「LZ129」が新たに計画されることになった。

よく知られているように「LZ129」は結局アメリカからヘリウムの供給を受けることが出来ず、水素船として完成した。


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