2010年09月01日

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(生い立ちの記:41) 情報教育コース・情報科学ゼミ

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Y女子大学の児童教育学科に情報教育コースが設けられたのは、私の赴任する3年前であった。
同学科の助教授に任命されると同時に、その年に入学した3組(情報教育コース)の担任となった。

学生は3年生になると学科教員のゼミにわかれて卒業研究に取り組む。
私のゼミは「情報科学ゼミ」と言っていたが、卒業研究の対象は本人の希望するものを選ばせていた。

各大学に共通することであるが、必ずしも学生の希望するテーマを受け入れない教員も居るが学生の本当に研究したいことをやるのが良いと思うからである。
調査研究でも、応用研究でも、開発研究でも、実験研究でも自分で文献を調査し、研究し、考察し、レポートにまとめ発表することが重要であり、そのためには本当に自分の選んだ研究対象でなければならないと考えている。

研究室の予算の許す限り、パーソナルコンピュータを構成する基板・筐体・周辺機器などから組み立てて、基本ソフトウェアをインストールして作動させたゼミ生も居るし、関節型ロボットを完成させたものも居る。

その頃のゼミ生で、卒業してシステム開発担当者として頑張っているのも何人か居る。
移籍してまもなくインターネットが普及し、グラフィック・ユーザ・インターフェースの時代となった。

しかし情報教育コースは、それから数年でなくなった。
学生も教員も残念であった。
大学に新しい学部や学科を新設するときに、文部科学省が総定員増を認めないので既存の学部学科の定員を流用するのである。
その後、Y女子大学には複数の学部が新設されたが、何れも情報系ではない。

授業では他学科を対象に、前期・後期通じてプログラミングの授業を担当したことも忘れられない。
言語の基礎とプログラム作成手順を講義しても退屈すると思ったので、作りたいプログラムの仕様を書かせ、それを自分で作るのである。
一年掛けて全員の作成したプログラムに2〜3行でも評価を記入して、その学科に届けたのである。
そのなかの一人はシステム開発企業の面接に行ったと聞いた。

また別の学科の学生がコンピュータ関連のサークルを立ち上げてくれた。
いまはどうなっているのであろう?


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