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(南独飛行船紀行:5) ツェッペリンNT乗船(3)

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 飛行船は針路を北に取り、ユーバーリンガーゼーに沿ってマイナウ島に向かった。ユーバーリンガーゼーというのはボーデン湖の北西部分で、北岸の中央にユーバーリンゲンという町があるのでつけられた名前である。今年はマイナウの観光年らしい。途中の葡萄畑に影を落としながらボーダンリュック半島に沿って進むと2,3分でマイナウ島が見えてきた。

 島といっても橋が架かっているので歩いてわたれる島である。この島は中世からドイツ騎士団が所有していたものを19世紀にバーデン公フリードリッヒ1世が購入し、オレンジやバナナなどを植えて亜熱帯植物の島にしたものである。現在はその曾孫に当たる人が花を植えて整備し、入場料をとって一般に開放している。上空から見ると3階建ての館より高い大温室が聳えていた。

 飛行船はゆっくりとこの島を一周した。館は島の東に湖に面して建てられており、近くには専用の繋船ピアも2本設けられていた。館の背景になる島の中央は樹の茂った高台で、その向こうは農園になっている。朝の9時過ぎに散策する人影が見えた。

 ユーバーリンガーゼーを渡ると葡萄畑の中にビルナウ巡礼教会が建っていた。白でふちどりされ淡いピンクの小さな教会である。ガイドブックによれば屋内には有名な智天使のフレスコ画が描かれているということで、この日も朝の9時半から外に十人程度の人影が見えた。

 そのすぐ近くにプファールバオ(杭上家屋)博物館がある。ボーデン湖には先史時代の杭上家屋の集落が幾つも発見されているという。ここはその一つで連絡船の時刻表にも広告が載っていた。この施設に隣接して立派な繋船堀があり、100隻を越えるモーターボートが繋いであった。

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2007年08月24日 18:13に投稿されたエントリーのページです。

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